Iwamura Dyeing
染色する糸と目標色をご用意ください。
染色する糸は、かせでもチーズでも構いません。
目標色は、糸、生地、紙などで可ですが、糸の光沢などにより色の見え方が変わる場合があります。
基本は4色ですが、3色や5~7色も可能です。ご相談ください。
最小の幅は1.5cmで、3cm、4.5cm、6cm・・と1.5cm単位で設定できます。(ピッチと呼びます)
最大幅は色数により異なります。
色の順番はご指示ください。
基本は1浴染色となるため、異種混紡糸は片方の繊維へのみの染色になります。
例)
アクリル/ウールの混紡糸の場合 : アクリル染め or ウール染め
綿、麻、レーヨンの場合 : 染色方法が2種類ある為、直接染色か反応染色を選択して下さい。
すべて色番号で管理しています。
次回のオーダーは色番号で指示いただけます。
色の再現性を考慮して、最小染色量を1Kgとしています。
1Kg以下でも染色は可能ですが、写真のように染色台に隙間ができ、適正な色に染まらない場合や量産時に濃度差・色相差などの色ブレが生じやすくなります。このことから、ビーカー染色は行っておりません。
かせのままで出荷するのか、コーンアップして出荷するのかをお選びいただきます。
かせ上げ(前工程)とコーンアップ(後工程)の有無によって異なりますが、概ね1週間~10日必要となります。
お急ぎの場合はご相談ください。
目標色に応じた染料配分を検討します。
ほとんどの色は、基本的に3原色(イエロー、レッド、ブルー)の染料で構成されています。
決定した染料配分で染料を計量、調合します。
染料に応じた温度の温水または熱湯で溶解し、染液を作ります。
染液を糸に試し付けして、仕上がり色の確認をします。目標色に近づけるために、微調整を繰り返します。
糸そのものの色や光沢によって、色の染まり方・見え方が変わる事がある為注意します。
極力、量産時と同じ条件で染色します。
量産時と違う条件(1かせ当たりの重量、原糸ロット違いなど)となった場合、色ぶれが起こる場合があります。
指示された出荷形態で試作した糸を提出します。
提出した糸の色で承認いただければ、次回からは色番号で指定していただけます。
再度、試作が必要であればご指示ください。
染色は、「かせ」の状態で行うため、糸がコーン(チーズ)で入荷された場合はコーンから「かせ」にする作業(かせ上げ)が必要になります。
かせ上げ工程風景
かせにした糸
かせ糸を整えて延ばし、1~1.8Kg(5~7かせ)を1本にして並べて台車に乗せます。
染色機の台の上にかせ糸をならべ、染色機で糊を含んだ染料を付着させます。
染料をつける前
かすり染めのイメージ図
染料をつけた後
染料をつけた糸を、高圧圧力容器(かま)に入れ、適した温度と時間蒸すことで糸に染料を固着させます。
糸の種類や染料によっては熱をかける前と後とで色に違いがでるものもあります。
熱をかける前
熱をかけた後
染色後は余分な染料などを落とす洗浄工程、洗浄後の水分を落とす脱水工程を経て乾燥機で乾かします。
最終的な色や汚れなどの状態は目視で検査します。
洗浄
脱水
乾燥
目視で検査
指示された出荷形態で出荷します。
機械で糸を束ねる
ラベルをつけて出荷
コーンアップ
箱詰めして出荷